富山県知事肖像

富山県知事 石井隆一

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高志の国文学館に辺見じゅん先生の歌碑を建立しました(10月4日)

 このたび、高志の国文学館に辺見じゅん先生の歌碑を建立し、9月23日(月・祝)にその除幕式を行いました。式典では、辺見先生のご令嬢であるスキャンロン香子さんをはじめ、俳人で物理学者でもいらっしゃる有馬朗人先生(元東京大学総長・元文部大臣)、文学館運営委員会の高木繁雄委員長(北陸銀行特別顧問)、文学館友の会の永原功会長(北陸電力取締役会長)など、多くのご来賓やご縁の方々にご参列いただき、中西進館長とともに、盛大に歌碑のお披露目をいたしました。

 この歌碑は、辺見先生の三回忌を迎え、先生のご遺徳と生前の輝かしいご功績を偲ぶとともに、ふるさと富山を愛されたお心を文学館に刻み込むために建てたもので、先生の第四歌集『幻花』に収められた次の歌が刻まれています。

『海鳴りは 人恋ふるかな 古志といふ まぶしき山河 われの故郷』

この歌を拝見しますと、先生が深く富山県を愛し、誇りに思っておられたことを感じ取ることができるように思います。

 

 高志の国文学館は、開館から1年3ヶ月がたちましたが、お蔭様で、これまでの入館者は間もなく20万人に達するとのことで、多くの県民の皆さんにご利用いただいておりますことを有難く思います。この高志の国文学館の開館を誰よりも待ち望んでおられたのが、初代館長に就任予定の辺見じゅん先生で、先生は誰よりも「ふるさと富山県」を心から愛しておられたことを、私は式典の挨拶でご紹介しました。

 また、かつて、文学館の整備にあたって貴重なご助言をいただいていた辺見先生に、思い切って館長就任をお願いしたところ、「財政厳しい中で、ふるさと文学の振興を図ろうという姿勢、私は応援しますよ」と快くお受けいただいたこと、平成23年7月に奈良県と共同開催した万葉集首都圏シンポジウム(東京)で、先生が満席の聴衆に向けて「生涯の綴じ目として相応しいのではないかと思い、館長をお引き受けしました。皆さん、この私の話を聞いてしまったのですから、ぜひ富山県に来て、文学館を訪ねてくださいね」と言われたこと、そして私がその「生涯の綴じ目」というお言葉を聞き、文学館の企画運営にそれほどまで志と情熱を持っていただくことに深く感動したことなど、先生のお人柄が偲ばれるお話をさせていただきました。

 先生との突然のお別れがやってきたのは、シンポジウムから2ヶ月後のことでした。開館に向けた準備作業が大詰めを迎える中で、誠に痛惜と悲しみの念に堪えませんでした。

 スキャンロン香子さんからは、「母の心はいつも富山にあった。文学館に来館される皆さんお一人おひとりとおしゃべりすることを楽しみしていたので、ぜひ歌碑の前に立ち止まり、母とおしゃべりしてください」とお話されました。

 

 このたびの歌碑建立を契機として、先生のふるさと富山県に対する想いが、多くの県民の皆様に末永く語り継がれることを心から願っています。現在、開館1周年特別展「辺見じゅんの世界」の前期(8月10日~9月23日「辺見じゅんが見た風土」)に続いて後期(9月27日~11月11日「辺見じゅんが語り継ぐ父たちの世紀」)を開催していますので、皆さんぜひ高志の国文学館にお越しいただき、辺見先生の面影とご業績を間近に感じていただきたく存じます。

 これからも、「これまでの枠にとらわれない、子どもからお年寄りまで、多くの人が楽しみ学べる文学館にしたい」という辺見先生のご遺志をしっかりと受け継いでまいります。また、中西進館長のリーダーシップのもと、文学館の活動を通じて、ふるさとに誇りと愛着を感じ、かつ「高い志」を持って世界にはばたく人材の育成と、本県の文化の振興に誠心誠意、努力してまいります。

 

 250819 掲載写真.bmp

2013.10. 4